濡れた写真の応急処置1 初期・乾燥
TOP
(1) 濡れた写真の応急処置
 −乾かし方について
(2) 写真の水洗い・拭き
(3) 写真応急処置のちらし
  (配布用)
   

 「水に濡れた」「泥にまみれた」写真でも、そのあとの処置がきちんと、また素早く処置がなされれば、写真の画像を失わずにすみます。

 被災直後は、写真どころではないと思いますが、まずは出来るだけ早く「乾燥」させてください(もし可能なら、冷凍庫にそのまま保存という方法も推奨されます。すぐに乾燥や水洗い・拭きをすることができない場合には、時間が稼げますので、頭の角に入れておいてください)。

なぜ乾燥が必要なの?

 写真の表面は、その多くがゼラチンで覆われています。そこに海水や水、泥が付着することで、バクテリアやカビが繁殖。そのまま放置をしておくと、どんどん画像が浸食されて(失われて)いきます。

 それを防ぐためには、すぐ洗うことできれば、「水洗い」、それが難しい場合のはできるだけ早く「乾燥」させることが大切です。

乾かし方について

【写真がアルバムに入っていない場合】

 写真がそのままだったり、ポケットアルバムに入るなどのビニールに覆われていなければ、日陰で洗濯バサミや洗濯ネットに入れてそのまま干しましょう。

 できるだけ早く干すことが、「画像を残すため」に最も重要です。もし濡れた直後であれば、泥を落としたり、洗浄することも可能な場合があります(より綺麗になります)。

【写真がアルバムに入っている場合】

 ポケットアルバム等に入っている場合、ビニールをはがして写真を取り出したり、解体する必要があります。(下記イラスト参照)

フエルアルバムの場合
(写真を台紙に接着するタイプのアルバム)

 カッターで写真周囲に切り込みを入れ、カバーフィルムごと写真を取り出します。

 特に長時間水に濡れたままになっていたアルバムでは、いきなりカバーを剥がすと、写真の像まで一緒に剥がれてしまう場合があります。そのままアルバムを解体してから、その後でゆっくりと写真を取り外してみましょう。

 カッター等で切り込みを入れる際は裏側の写真を切ってしまわないように気をつけるといでしょう。

ポケットアルバムの場合

 ポケットアルバムはカバーの蝶番を外してしまうと簡単に解体することができます。この場合も同様に、写真は引き抜かず、カバーごと写真を外し、その後に写真を取り外すようにすると綺麗に剥がすことができます。

 ただし、濡れてから時間がたっていると、カバーフィルムに画像が写ったり、剥がしにくくなっているケースが往々にしてみられます。

 その場合には、上のイラスト同様、カバーフィルムをつけたまま、周囲を切り取り乾燥させるようにしてください。

アルバムの解体

 

フィルムをはがす

 

 表面を剥がす際は、劣化の少ない方向から剥がしましょう。
 人が写っている写真の場合は、顔とは反対の方向から試してみるなど、なるべく影響の少ない方向からゆっくり剥がすようにします。

 顔に劣化が掛かっている場合はより慎重に行って、もし像がフィルムにくっついてくる場合には、剥がすのをやめましょう。

 

【写真が額に入っている場合】

 ガラス等に覆われた額に入っている写真についても、これまでと同様に、濡れたらできるだけ早くガラスから剥がします。(そのままにしておくと、写真とガラスがくっついて剥がれなくなってしまうため)

   
運営について | プライバシー・ポリシー(工事中)

mail : infoあshinsai-archive.org ※「あ」は、半角の「@」に変更してください。
(C) 2016 shinsai-archive.org All Rights Reserved.